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あそびの中で、失敗と成功の両方を経験しながら、
智慧(感覚・認知)や学習のリズムを育んでいく学びの場です
「川に泳ぎに行って、裸足で石の上を歩き、その石の熱さを経験した子は、次からはサンダルを準備して川に行くようになります。」
「海にいって、岩にくっついている貝を取ろうとしても取れない、、、。何度か試して、少し横にひっぱり取れると、次からは力の方向を考え始めます」
「渋柿を食べてしまい、一日中、口の中がしぶ~くなった経験をした子は、次から甘い柿を探せるようになります」
「魚釣りにいって、魚が糸を引っ張っている時も、糸をまき続けて糸を切ってしまった子は、次からは魚が引っ張っている時は、糸を引かなくなります」
このようにして、子ども達自らの経験を活かし、智慧(感覚・認知)や学習のリズムはすくすく大きく育っていきます
しかし、今は、失敗させないようにと、
「川に行くときは、サンダルを履きましょうね。」
「岩にくっついている貝は少し横にひっぱると取れますよ。」
「貝は取ると、手を切るから取らないようにしましょう。」
「渋柿はこのような柿です。食べないようにしましょう。」
「柿は渋いものもありますので、食べないようにしましょう。」
「魚が引っ張ったら糸を引かないようにしてください」
「魚が引っ張ったら、教えてください。慣れていないと糸が切れるので、私がその後はやりますね。」
などなど・・・
このように、大人の知識で無駄を省き、「子どもに失敗させない」「子どもに無駄をさせない」ようにして、智慧(感覚・認知)や学習のリズムを育む時間を奪っているのではないでしょうか?
大人にとっては、正解が分かっているのに、それを与えないことは、時間の無駄なことに思えるかもしれませんが、「無駄と思うことをさせること!」「ちょっと遠回りをさせてでも経験をさせること!」は子供にとっては、智慧(感覚・認知)や学習のリズムを育てる大切な時間なのです。
社会では、効率的に無駄を省いて結果を出すことや効果をだすことは、生活を楽に快適にしてくれることもあるでしょう。しかし、子どもの成長や発達を考える際は、「無駄を求めて、遠回りをさせる!」子どもの頃のその時間と経験が、大人になってからの応用力や生きる力につながっていくのですから・・・